在庫と納期の制御
公開日:2024 年 10 月 1 日/更新日:2024 年 10 月 1 日
在庫と納期の制御について説明します。
1. 概要
当サービスでは、在庫管理機能を提供しております。
各商品の在庫状況を管理しながら、その在庫状況に合わせて、各商品の納期の表示を制御することができます。
2. 説明
本章では、在庫管理の基本的な考え方、および、在庫状況に合わせた納期の表示についてご説明します。
1. 在庫の管理
「各商品の在庫数が、どの倉庫に、どれだけあるか」を管理するのが在庫管理です。
在庫数は、注文および出荷に関する操作が行われると、システムにより自動的に変動します。
(1)在庫管理における「3 つの数値」
当サービスにおける在庫管理で重要となるのが、下記の 3 つの数値です。
① 在庫数
商品の在庫数です。各商品が、どの倉庫に、どれだけあるかを管理することができます。
② 引当済数
特定の注文に対して、既に確保された在庫数のことです。
③ 注文可能数
これから受注することが可能な在庫数のことです。 「在庫数」から「引当済数」を引いた数、とも言えます。
3 つの数値を関係式で表すと、下記のようになります。
【3 つの数値の関係式】
「在庫数」=「引当済数」+「注文可能数」
(2)在庫と注文の関係
在庫と注文の関係を、前述の「3 つの数値」(① 在庫数、② 引当済数、③ 注文可能数)を軸に説明します。
<注文 → 引当済数>
当サービスでは、注文を受け付けると、自動で在庫の引当が実施されます。(※1)
その際、② 引当済数は、自動でカウントされます。
<引当済数 → 注文可能数>
③ 注文可能数 は ① 在庫数 から ② 引当済数 を引いたものであるため、② 引当済数 のカウントに伴い、③ 注文可能数 は自動で減少します。
<注文可能数 → 注文>
③ 注文可能数 が 1 以上のとき、その商品の受注は可能です。
③ 注文可能数 が 0 のときは、その商品の「バックオーダー」の設定により、受注の可否が異なります。
「バックオーダー」とは?
注文可能数が 0 であるために即時出荷できないものの、商品が入荷次第出荷予定として、受ける注文のことです。
■ 商品設定で「バックオーダー不可」としている場合
受注はできません。
■ 商品設定で「バックオーダー可」としている場合
受注が可能です。
(3)在庫と出荷の関係
当サービスでは、出荷業務を実施すると(※2)、自動で ① 在庫数、② 引当済数、③ 注文可能数 が減少します。
【注意】
当サービスでは、返品機能を提供していますが、返品に応じて在庫数を増やすことは行っていません。
在庫数を増やす場合は、管理画面の商品詳細画面にて、在庫数を変更してください。
2. 納期の表示
当サービスでは、ユーザーに「標準納期」として、在庫状況に合わせた納期の目安を表示できます。
(1)納期表示の基本
当サービスでは、配送先、倉庫、在庫などの状況に応じて、納期の表示を切り替えられます。
配送先、倉庫、在庫などの状況は、下記の条件の組み合わせでパターン化し、そのパターンごとに納期の表示を設定します。
【条件】
① 配送先
・配送先(※3)は、国内か?海外か?
② 標準倉庫の指定有無
・得意先(※4)に標準倉庫(※5)が指定されているか?指定されていないか?
③ 在庫および商品の状況
・標準倉庫に、商品の在庫があるか?
・すべての倉庫(標準倉庫以外を含むすべての倉庫)に、商品の在庫があるか?
・商品は、バックオーダー可か?不可か?
(2)納期表示の設定パターン
前述の通り、納期表示は、各条件の組み合わせパターンごとに設定します。
下記は、条件の組み合わせパターンを表にしたものです。
パターン | ① 配送先 | ② 標準倉庫の 設定有無 | ③ 在庫および商品の状況 標準倉庫 | ③ 在庫および商品の状況 すべての倉庫 | ③ 在庫および商品の状況 バックオーダー | パターン説明 | 納期表示の設定(※6) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 国内 | 指定なし | ー | 在庫あり | ー | 配送先が国内で、 在庫がある (標準倉庫の指定はなし) | このパターンに当てはまる場合の納期を設定します。 |
2 | 国内 | 指定あり | 在庫あり | ー | ー | 配送先が国内で、 標準倉庫に在庫がある | このパターンに当てはまる場合の納期を設定します。 |
3 | 国内 | 指定あり | 在庫なし | 在庫あり | ー | 配送先が国内で、 標準倉庫に在庫がないが、 他の倉庫にはある | このパターンに当てはまる場合の納期を設定します。 |
4 | 国内 | ー (いずれの場合も共通) | ー | 在庫なし | 可 | 配送先が国内で、 どこの倉庫にも在庫がないが、 バックオーダーが可能 | このパターンに当てはまる場合の納期と、ユーザーに表示するメッセージを設定します。 |
5 | 国内 | ー (いずれの場合も共通) | ー | 在庫なし | 不可 | 配送先が国内で、 どこの倉庫にも在庫がなく、 バックオーダーもできない | ユーザーに表示するメッセージを設定します。 |
6 | 海外 | 指定なし | ー | 在庫あり | ー | 配送先が海外で、 在庫がある (標準倉庫の指定はなし) | このパターンに当てはまる場合 の納期を設定します。 |
7 | 海外 | 指定あり | 在庫あり | ー | ー | 配送先が海外で、 標準倉庫に在庫がある | このパターンに当てはまる場合の納期を設定します。 |
8 | 海外 | 指定あり | 在庫なし | 在庫あり | ー | 配送先が海外で、 標準倉庫に在庫がないが、 他の倉庫にはある | このパターンに当てはまる場合の納期を設定します。 |
9 | 海外 | ー (いずれの場合も共通) | ー | 在庫なし | 可 | 配送先が海外で、 どこの倉庫にも在庫がないが、 バックオーダーが可能 | このパターンに当てはまる場合の納期と、ユーザーに表示するメッセージを設定します。 |
10 | 海外 | ー (いずれの場合も共通) | ー | 在庫なし | 不可 | 配送先が海外で、 どこの倉庫にも在庫がなく、 バックオーダーもできない | ユーザーに表示するメッセージを設定します。 |
(3)納期表示の仕組み
システムは、配送先、倉庫、在庫などの状況を常に確認しており、商品が今現在どのパターンに当てはまっているかを判別します。
判別したパターンに応じて、設定済の標準納期を出し分けることができます。
【注釈】
※1: 自動引当の詳細について
詳しくは、【注文と配送データの関係と配送業務】をご覧ください。
※2: 出荷業務について
詳しくは、【受注業務におけるステータス説明(配送)】をご覧ください。
※3: 配送先について
注文カートに入れる前は、ユーザーが所属する得意先の標準配送先を基準にします。
注文手続き開始後は、各注文の配送先を基準にします。
※4: 得意先とは?
注文者となるユーザーが所属する得意先のことを指します。
※5: 標準倉庫とは?
各得意先に所属するユーザーから注文があったときに、どの倉庫から優先的に出荷するか?といった設定することができます。
それにより設定した倉庫を「標準倉庫」と呼びます。
標準倉庫は、得意先の詳細画面にて設定できます。詳しくは、【得意先 登録・更新】をご覧ください。
※6: 納期表示の設定
納期表示の設定は、商品の詳細画面にて行います。詳しくは、【商品詳細】をご覧ください。